自動採点システムとは、仕事量が多く激務といわれる教員の採点業務を軽減し、働き型改革の一助となると期待されているものです。テストを機械で採点するというと、マークシートのような解答用紙が必要と思われますが、自動採点システムでは、生徒が解答した文字の書かれた答案用紙に対応しています。解答用紙をスキャンして読み込むだけで、パソコン上で採点がおこなわれ、自動で集計されます。解答用紙は普段使っている様式がそのまま使えるので、教員は特別な準備をすることなく、通常通りに問題に合わせた解答用紙を準備するだけです。
また、生徒の手書き文字を読み取ることができるので、いつも通りの試験の形式で実施することができます。使われているのは、主に選択問題や穴埋め問題などですが、記述式の答案に対応しているものもあります。自動採点システムの一番のメリットは、採点にかかる時間の短縮です。多くの教育現場で採点に要する時間が半減したとか3分の１になったとかいう声が聞こえています。
また、人がやるより採点ミスが少ないということも言えます。生徒の文字の中には読みにくいものも少なくないのですが、かなりの精度で読み取りが可能となっています。また、採点結果がデータとして残るため、生徒一人一人の学習指導に活かすことができます。さらに、設問ごとの正答率を出したり、平均点な得点分布なども瞬時に出せるので、クラス全体や学年全体の傾向などを把握しやすくなります。