デジタル採点システムは、教師が採点業務を効率良くこなす目的で導入されることが多い製品ですが、もちろん作業効率化以外にも利点はあります。視野を広げてみれば、そもそも試験を行う意義を再認識させた上でそれを補強する役割も担ってくれるという訳です。たとえば採点システムで答案用紙の採点を終えた後で、集計結果から正答率の低い箇所と高い箇所を知ることができます。これは単に問題の難易度を測定できるということに留まらず、生徒が現在理解できている箇所とそうでない箇所の判別が可能ということです。
また間違えやすいポイント、引っかかりやすい傾向を割り出す上でも有用です。個人ごとの傾向を見つつ、それぞれの苦手対策を行う際にも使えます。試験を通して授業の質を上げること、引いては教育のクオリティアップに繋がるという訳です。試験には点数で現在の立ち位置を示すという要素だけでなく、生徒の理解度や授業内容の浸透率のバロメーターになるという役割も担っているからです。
採点システムで効率良く採点業務をこなせることで、生徒のモチベーションアップにも繋がります。朝に実施したテストを、その日のうちに採点して返却することも不可能ではありません。熱が冷めないうちに返却して、出来ていた箇所と間違えた箇所の復習がこなせます。熱いうちに鉄を打つことが効果的であるように、脳を使った後に間を置かず復習を行った方が記憶の定着が良くなります。
モチベーションアップに加えて、記憶の定着や学習効率向上に繋がる点もメリットと言えるでしょう。